500日のサマー


大好きな子とうまくいったその日は宙を舞うような気持ちになるし、少しつれなくされただけで世界が終わったような気持ちになる。男がそういう気持ちになって恋愛に振り回されてしまうのって、結局経験が少ないからなんだろうな〜。観ていてほんと身につまされる映画でしたよ。


「これ最高なんだ!君も好きなはず!」とか言って自分の趣味のCDや本をゴリ押ししてみたり、「愛してる!って言いたいけど、言っちゃうとなんか重くなって嫌がられる気がする…」と悩んでみたり、「別にあいつなんていなくたって平気だ!」と強がってはみたものの、いざ向こうから押してかかられるとまた夢中になってしまったり。恋愛弱者の男子なら「あぁ…あるなぁこういうこと…」と、主人公のトム君が他人とは思えなくなること請け合い。「俺はこんなに好きなのに!」とか思っちゃった経験のある、「恋愛は本気で惚れた方が負け」という穴に受身なしでストーンと落ちちゃうタイプの男子には是非観て欲しい。


まぁほんと、僕含めて恋愛弱者の男は理屈で言われてもわからないので、結果として傷ついたところから這い上がって学んでいくしかないんですよ。この映画のトムもズタボロになったけど、最終的には一周り上の精神性を身につけられたわけだし、「恋愛こえ〜!人を好きになるのこえ〜!」と思うと同時に、「でもせっかく生きてるんなら、誰か素敵な女の子を好きにならけりゃ嘘だよね!」って思う映画でもあります。その結果あるものが「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の田西の姿だとしても、やっぱり人は人のことを好きになるべきだと思うんです。絶対に。儚い夢から覚めて血まみれの屍を晒したとしても、その事すらいつかは笑って話せる日がくるさ!




って、頭ではわかってるんだよな〜。