2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

崖の館

汚れなき少女の視点で描かれる哀しい殺人事件。哀しいというのは幼い頃から一緒に育った従兄弟の一人が犯人がから。「完璧な幸福」が悲劇の引き金になる、というのもどこか物哀しい。よくニュースなどで「幸せな一家を襲った突然の悲劇」という表現があるが…

辰巳悦加選手の薄幸感

大して興味はないものの、やっていると何となく見てしまう世界陸上。女子3000M障害に出ていた辰巳悦加選手は美人だなぁ。現在求職中のため失業保険で生活しているらしく、ついたあだ名が「ハローワークの星」。何も失業保険を膨らませんでも…。普通に「美し…

口内炎の薬レビュー

コーワ製薬 新デスパ ☆☆☆ 軟膏タイプ。サラッとした感じのある白い薬液を患部に直接押し当てて使用。結構沁みる。塗布後数十分は痛みも引き、表面に薄い膜を作る感じで患部を保護してくれるが、唾液ですぐに溶け出してしまうので、かなり小まめに塗らなくて…

「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55

「テレビを1日2時間見ていると、1年トータルで1ヶ月ぐらいになるので、これから50年同じ生活を続けたとすると4年もテレビに浪費することになる」的な主張を読んで何を思い出すかと言えば、ミヒャエル・エンデ「モモ」の時間泥棒の論調である。時間泥棒は人生…

大地獄城・血だるま力士

「大地獄城」 あまりにも凄まじい復讐劇。そして止まらない復讐の連鎖。南條範夫先生の短編「復讐鬼」とまったく同じストーリーであり、これが原作だと思われるのだけれど、原作者のクレジットがないところを見ると、「復讐鬼」という話は巷間に伝わっていた…

渋谷東急Bunkamura「ルドンの黒」

所々難しくてようわからなかったけど、なんか頭の奥の方に手を伸ばされるような絵だった。代表的な異形の怪物の絵も良かったけれど、興味深かったのはむしろ普通に花瓶に活けた花を描いてるような作品。花瓶と周りの現実との境界がグラグラになってるような…

20世紀SF〈1〉1940年代―星ねずみ

短い作品ながらブラッドベリの「万華鏡」にシビれた。無茶苦茶かっこいい!

日本妖怪異聞録

「天狗や河童などの妖怪は、実は昔差別を受けていた人達でね…」みたいな話をしてくれる本かと思ったら全然違った。妖怪譚を一歩踏み込んで読み解くというよりは、普通に紹介しているだけ。妖怪絵巻にちょっと見応えがあるけれど、840円だして買う本ではなか…

日本「怪死」事件史

日本「怪死」事件史 (宝島社文庫 587) 日本では事件性が素人目にもわかるぐらいはっきりした死体でないと司法解剖されないらしい。事故に見せかけて殺されている人というのが結構いるのかもしれないなぁ。「航空機の尾翼はライト兄弟以来、戦闘と衝突の事故…

プロ相場師の思考術

相場で生活を立てている著者が、どういう思考・論理で物事に臨んでいるか…という本。要約すると勝つためには「客観的な視点を忘れず、自分を信じ、無駄を削ぎ落とし、研鑽に研鑽に重ねる」といったところだろうか。「相場に向かう勇気をもらった!」というよ…

冷たい校舎の時は止まる

上・中・下と3巻に渡る長編だけれど、長さを感じさせず一気に読ませる。「自分達の通う学校にそっくりな異世界に閉じ込められた8人の男女」という設定が、「女神転生」みたいで興奮する。登場人物の桐野景子は、「ペルソナ3」の桐条美鶴とぴったり重なる感じ…

反社会学講座

「近頃の子供はキレやすい」、「フリーター・ニートが国を滅ぼす」、「本を読まない人間はダメ」等の一見正しいことを言っているように見える主張に、データを示しながら「そりゃあんたの思い込みじゃないの?」と反論していってくれる何とも溜飲の下がる本…

サウンド・オブ・サンダー

タイムスリップして恐竜狩りに→ちょっとしたことが原因で歴史が変わってしまう→なんとかせにゃ!、という話なんだけれど、「同じ時間の全く同じ状況下に何度も同じ恐竜を狩りに行く」って、どう考えてもおかしいよなぁ。同じ時間に行くんだから、前に恐竜を…

バカリズム「フルーツ」

「屋上で自殺しようとする人と止める人」、「手術を受ける子供と野球選手」、「張り込み中の刑事」など、コントにおいてはかなり使い古されていると言えるシチュエーションを、独特の奇想で意外な方向へ導いていく(「三村・松岡のだいなしドラマ」に通じるも…

反省の色、なし。

ロシア辺りのコンクリートが剥げ落ちた集合住宅にありそうな佇まいがイカしている。コンクリート打ちっぱなしの部屋でこういう汚しのある金属の家具に囲まれ、照明は裸電球のみという部屋に暮らしたいが、結露が凄そうだ。

デジャヴ

タイムスリップの理屈は何となく承服しかねるけれど、あまりの「熱量」の高さに強引に納得させられてしまう作品。ともかく設定から何からぶっ飛んでいるし、ひたすら根性だけで時を越えようとするデンゼル・ワシントンの姿(元の時代に帰ることすら考えていな…