2008-01-01から1年間の記事一覧

ミリイ 少年は空を飛んだ(1986/米 ニック・キャッスル) ★★

空を飛ぶ自閉症児の話。何を言ってるのかわからないかもしれないけど、本当にそういう話なんです。序盤は自閉症児が空を飛べるのか飛べないのか割とぼかされてて。で、中盤で主人公の女の子がそいつと空を飛ぶのだけれど、それが夢だったかもしれないみたい…

M-1よかったなー

去年は観終わった後「うーん」という感じがしてしまったけど、今年は普通に手に汗握ってしまった。「なんで決勝に出てこないんだ!」と思っていたオードリーが敗者復活で選ばれたところからテンションが上がり始め、「決勝の3組が全部面白かった」という事実…

サンキュー・スモーキング ★★

健康志向で白熱する嫌煙運動の中、タバコ会社の広報という仕事を選んだ主人公の策謀と転落、そして自己発見の物語。とか言うほど大した話ではなかったが、瞠目したのはニコチンパッチのあの使い方! ニコチンパッチであんな凶悪なことができるとは知らなかっ…

エレクション(2005/香港 ジョニー・トー)★★★

香港黒社会のボスを民主的に選挙で選ぼうとする話。一旦は人格者のロクで行こうということに決まりかけるが、もう一人の候補である武闘派のディーがゴネはじめ、ボスの証である「竜頭棍」をめぐって抗争が始まる…。ロシアンマフィアを描いた傑作『イースタン…

怒りの葡萄(1940/米 ジョン・フォード) ★★★

姿の見えない資本主義という化け物にいつの間にか住む土地を奪われた貧農の一家が、ポンコツトラックに一家全員と全財産を乗せて、葡萄積みの仕事があるというカリフォルニアを目指す。しかし夢の新天地と思っていたその場所で彼等を待ち受けていたものは、…

牛泥棒(1943/米 ウィリアム・A・ウェルマン) ★★★★

「うわぁ」と思う後味の悪い映画と言えば、自分が観た中ではヴィットリオ・デ・シーカの『自転車泥棒』とか『ファニー・ゲーム』があげられるが、この『牛泥棒』も相当なもの。牛泥棒の嫌疑がかけられたカウボーイ3人が住民の集団リンチにかけられ、「もっと…

ホステル2(2007/米 イーライ・ロス) ★★★

ゴア描写は1に劣るけど、お話は1よりも面白かった。1のラストからのいや〜な後日談もあるし、犠牲者をオークションで競り落としてガッツポーズなんかを見せる加害者側の描写により比重がおかれ、謎の人身売買組織の運営の裏側が垣間見えるのが面白い。悪質な…

Kylee - Vacancy

PV

エモい。まだ14歳!

 主人公は僕だった ★★★

突然小説の中の登場人物になってしまった四角四面の男が、自分を殺す結末を書こうとする作家に最初は抵抗するのだが、草稿を読んで「これは傑作!」と納得し、自らの死を受け入れ「死ぬことは重要じゃない、大事なのは死に方だ」という気づきを得るお話。徐…

ええ詩

なんとなく、「はぁ、ええ詩だなぁ」思ったものを張り付けていく試み。 川明り 井上靖 石の階段が水面に向って落ち込んでいた。 満潮の時は階段の半分が水に没し、干潮の時は小さい貝殻と藻をつけた最下段が水面に現れた。 ある夕方、そこで手を洗っている時…

そして、ひと粒のひかり ★★★ (2003/米 ジョシュア・マーストン)

コロンビアの貧困生活に飽き飽きした17歳の少女が、麻薬を運んで狙うぞ一発逆転! ブドウを使って麻薬の粒を飲み込む練習をしたり、機内でカプセルがちょっと出ちゃったり、「流さないように浴槽で出せ」と言われたり、元運び屋に相当リサーチしたと思われる…

明日、君がいない ★★★ (2006/豪 ムラーリ・K・タルリ)

お! ガス・ヴァン・サントっぽ〜い! 誰にも言えない青春時代の閉塞感、焦燥感、世界で自分が最も不幸な人間なのだという絶望感がうまい具合に滲み出ていて、「あぁ、学校行きたくねぇなぁ。学校って、ホンマ地獄やで」という気持ちになってくる(行ってな…

イースタン・プロミス ★★★★

まさかクローネンバーグの行き着く先がヤクザ映画だったとは…。ロシアン・マフィアを演じるヴィゴ・モーテンセンの佇まいがひたすら格好良すぎる作品。くわえ煙草で死体処理するところの男っぷりなんかは本当に最高。殺しのシーンはすべてナイフで、犯罪映画…

アフタースクール ★★★

緻密に練りこまれた脚本と二転三転する意外な展開。内田けんじ監督の映画はエンターテイメントとして非常に完成度が高い。「アフタースクール」も本当に面白い映画なんだけれど、「傑作!」とまでは言い切れないのはやはり主人公達が常に安全地帯にいるから…

「きのう、なに食べた?」

よしながふみの「きのう、なに食べた?」を最近やっと読んだけれど、これ、にわか料理熱がメチャメチャ高まる漫画だなー。シロさんが異常な手際の良さで小気味よく庶民的な料理を並べていくのを見ると、別に好きでもないのに料理がやりたくてたまらなくなっ…

鏡餅川柳

日本鏡餅組合というところが主催する、「鏡餅川柳」というのがなかなか面白い。 鏡餅川柳大募集! 鏡餅にちなんだ川柳を作りましょうという単純な催しだが、過去の受賞作品を見るともう何でもかんでも「鏡餅」をつけりゃいいのか、と思いたくなる作品が並ん…

横浜トリエンナーレ2008に行ってきた

総じて「ガランとした倉庫の隅っこの方に展示物があり、『何だろう?』と思って行ってみるとただの馬の鞍だった」みたいな感じだった。そういうのも嫌いではないけれど、なんかこう、自分のような美術的素養に全く欠ける人間にもストレートに「すげぇなぁ!…

死体を科学する(上野正彦)

人間の皮膚は切り取るとすぐ縮むので、ハンニバル・レクターみたいに人の皮をひっぺがしてそのまま被ることは通常できないらしい。バッファロー・ビルの努力は涙ぐましいなぁ。あと「セブン」の死体は監察医の目から見ても本物と見紛うほど精巧なつくりとい…

未知への飛行 ★★★ (1964/米 シドニー・ルメット)

冷戦時代の核戦争の恐怖を描いた作品。誤ってモスクワに核爆弾を投下する指令を受け取ってしまった爆撃機をどうにかできんもんかとヘンリー・フォンダ演じる大統領が、司令室で汗みずくとなって頑張るお話。帰還命令を下そうとしても「口頭での指示は聞くな…

イリーガル・エイリアン(ロバート・J・ソウヤー)

人類と初めて接触したエイリアンが、殺人の疑いで検挙され裁判にかけられる「ファースト・コンタクトSFにして法廷ミステリ」。エイリアンと地球人の文化の違いが思わぬおかしさを生んだり、人間とは違うエイリアンの身体構造が裁判の争点となったりと、1ペー…

ジョニーは戦場に行った(1971/米 ダルトン・トランボ) ★★★★

これはきっついなぁ。戦場で両手両足と顔面を吹き飛ばされ、息をするだけの肉塊となった主人公ジョニーが、ベッドの上でひたすら延命治療を施される。意志を伝える方法がないため、ジョニーの苦しみや絶望が周囲に全く届かないのが痛々しい。「自分には顔が…

「Los Campesinos!」絶対支持

We're Beautiful, We're Doomed 久し振りに「エライこっちゃ!」と思えるバンドが現れた。ひたすらポップ、ひたすらチープで、とびきりキュート。世界の秩序はもうグッシャグシャだけど、今日のところは歌って踊って乾杯しようぜ! wannadiesとかのネオアコ…

スウォーズマン 女神伝説の章 ★★★

リー・リンチェイ主演の香港荒唐無稽アクション活劇。政府の転覆を狙う反乱軍のリーダー「東方不敗」と、反乱軍の内部分裂に巻き込まれる酔いどれ剣士リンの関係が中心に描かれる。東方不敗は武術を極めるために男根を切り落としたという設定で、役柄自体は…

大喜利寺小屋2

阿佐ヶ谷ロフトまで「大喜利寺小屋2」というイベントを観に行ってきた。主催は業務用菩薩さん(http://d.hatena.ne.jp/gyoumuyou/)。オードリーのツッコミ担当若林さんとか、作家のせきしろさんとか、笑わず嫌い王にも出ていた夙川アトムさんとか、結構名の…

火星ノンストップ

と学会会長山本弘による傑作SF短編集。何と言っても表題作の「火星ノンストップ」の荒唐無稽さとセンチメンタリズムを激賞したい。無着陸飛行専門の冒険家が地球の大気を盗むエイリアンと対決するため、時代遅れのプロペラ機に乗ってその盗まれている途中の…

去年マリエンバートで(1961/仏 アラン・レネ) ★★★

去年マリエンバートで お勉強のつもりで見てみるが、まぁはっきり言ってよくわからない。モノクロの耽美な映像と、意味があるようでなさそうな台詞&フラッシュバックがひたすら繰り返されるだけの映画で、観ているとまるで迷宮に入り込んでしまったかのよう…

ターミナル・エクスペリメント

ソウヤーを初めて読んだけど、かなり面白い。魂の存在が科学的に実証された未来で、魂の正体を知ろうと自らの脳を人工知能にコピーする男。しかしコピーされた精神には男の心に巣食っていた憎しみまで宿っているので、その人口知能がネットを使って人を殺し…

明治侠客伝 三代目襲名 ★★★

久し振りに任侠映画を観ると面白すぎて夢中になる。冒頭の組長襲撃のとこからしてまず、殺し屋の目がキマり過ぎててただこどではない雰囲気。ぶっ刺されても「そんななまくらドスで俺が殺せるかッ! 気合入れて刺しゃあがれッ!」と仁王立ちの親分。背中から…

アニメの「魍魎の匣」の第二話を見たけど、一回原作を読んでるはずなのについていく自信が全くなくなった。あと「喰霊 -零-」が結構面白い。

相対性理論「LOVEずっきゅん」

PV

いいわー、めっちゃいいわー。