ミリイ 少年は空を飛んだ(1986/米 ニック・キャッスル) ★★

ミリイ 少年は空を飛んだ [DVD]

 空を飛ぶ自閉症児の話。何を言ってるのかわからないかもしれないけど、本当にそういう話なんです。序盤は自閉症児が空を飛べるのか飛べないのか割とぼかされてて。で、中盤で主人公の女の子がそいつと空を飛ぶのだけれど、それが夢だったかもしれないみたいな話になって、「あれ? ひょっとしたら別に空飛べるわけじゃないの?」と思わせられる。

 そこから「もしかしたら女の子は誇大妄想狂で、自閉症児が空を飛べると思い込んでる話なんじゃないか?」なんて疑い出して。「あんた!私の話がほんとだってみんなに証明してみなさいよ! 飛びなさいよ! 」とか言って、高所から自閉症児を突き落とすシーンなんかが用意されてるのかも…と不安になってくる。一旦そういう風に見始めると、なんかふとしたシーンでも女の子が精神的にヤバイ子のように見えてきて、最後に屋上から二人で飛び降りるシーンでは「うわ! その結末は悲惨すぎるって!」と完全に絶望しかけた。まぁ、そこでビューンって飛ぶんですけどね。だって普通のファンタジー映画だから。


死んだ方が面白かったなとか、別に思ってないですよ。