007 カジノロワイヤル

　とにかくこの映画は「金玉振り子責め」の一語に尽きるのではないか。悪玉とのポーカー対決が終了しホッと一息といったところでいきなり拉致られ、裸に剥かれて椅子に縛り付けられるボンド。事前に椅子の真ん中はくりぬかれており、そこにぶら下がるボンドのイチモツを悪玉が振り子のように揺らしたロープでピシィッ！ さっきまで冷静にポーカーで対決していた二人が、かたや汗みずくでロープを揺らし、かたや「玉を掻いてくれ〜」と絶叫。監督が「ボンドのキンタマを腫らしたいから、僕はボンドを撮ったんだ」と言ったりしていても不思議ない(実際、「金玉」以降の終盤の展開はかなり間延びしていてあまり面白くない)、大変熱のこもったシーンである。映画拷問史に燦然と輝く珠玉の拷問シーンがまた一つ(映画拷問シーンアワードとかあったらいいのに)。ダニエル・クレイグのカッチリボディ＆残虐ファイトのジェームス・ボンドは結構好き。