パッション

パッション
 キリストさんがひたすらボコられる話。これだけボコられても「汝の敵を愛せ」ってポリシーを貫くんだから、「すげぇな、この人」ってなるのもわかる。全編血みどろの映画だけれど、キリスト教の原点やキリストさんのカリスマ性みたいなものがシンプルに伝わってきて中々勉強になった。2000年ぐらい前にそういうカリスマを持った人がいて、映画に出てくる弟子達とか、聖顔布のヴェロニカとか、一緒に十字架を運んだシモンとかが、「キリストさんってマジすげぇんだって」という話を色んな人に伝えていって今に至っているのかと思うと、自分はクリスチャンではないけれど妙に感慨深い感じがする。キリスト教の教えどうこうよりも、2000年前にああいう凄惨な処刑があり、そのショックを今も人間が引きずっていることの凄さにぽうっとなる。自分は迫害されても胸を張って生きることのできる人間だろうか。