スモーキン・エース

スモーキン・エース
 マッドマックス三兄弟をはじめ、クセのある面白げなキャラがたくさん出てくるものの、どうも各自特性を活かしきる前に散っていくような印象。ハジけそうでハジけない。殺し屋達が一同に会して「さぁ!ぶっぱなそうぜ!」みたいなシーンがないんだよなぁ。個々のシーンではそこそこ燃えるものがあるだけに、それを一つの大きなうねりにして最後にビルずぼーん!ぐらいの大破壊が欲しかった。後半はちょっといたたまれない気持ちになるぐらいグダグダになり、観客の度肝を抜くはずの大オチも見事な空転。こういうファッショナブルな頭カラッポのアクション映画で、なぜそんな硬派なオチをつけたがるのか…。監督のカーナハンは前作「NARC」が割と真面目な内容だったので(まぁまぁ面白かったはずだけど全然覚えてない)、今回は「バカになりきれない優等生」という悩みを抱えてしまったのかもしれない。わかんなかったらとりあえず爆破しとけって!