暗戦 デッド・エンド ★★★

暗戦 デッドエンド
 末期ガンで余命一ヵ月と診断された男が、高層ビルに人質をとって立てこもる。「これはゲームだ」と挑発してくる男に導かれるまま捜査をしていく刑事は、やがて男の犯罪に隠された本当の目的に気付いていく。


 犯人を追い詰める内に、次第に死を覚悟している犯人の執念と度胸に心を打たれ、お互いの立場を超越した男としての友情を感じていく刑事、という設定が燃える。展開もスピーディーで飽きさせず、湿っぽくなりすぎないラストの手腕も鮮やか。ジョニー・トーの映画は全部面白いな。犯人のものである末期ガンの薬を拾った意地悪な刑事の上司が、自分の部下が末期ガンだと勘違いして急に親身になるのが笑える。


 ジャケットにある「目隠し銃撃戦」みたいなシーンは全く出てきません。