煽りVグランプリ

1月5日に新宿ロフトプラスワンで開催されたマッスル坂井主催の「煽りVグランプリ」を観てきました。プロレスは割かし好きではあるんですが、あんまり一生懸命シーンを追ってる感じでもないんで、「マッスル」に関する予備知識も、松本さんから色々映像を見させてもらって得たものだけ。ライブに関しては今回が初めて。


とりあえずは、格闘技の試合の前とかに流れる「煽りV」のお笑い芸人バージョンを色々流すっていう趣旨だけ聞いてのこのこ出かけて行ったんですが、いやー、これが面白かった。開演直後こそ、一切先の見えない演出とトークの後になし崩し的に休憩に入っちゃたりで凄く不安になったんですが、本題である芸人さんの煽りVを流し始めてからは凄く引き込まれました。一切売れてないしテレビにも映らない、出れたとしても「あらびき団」レベルのマイナー芸人さん達が、「小さい頃いじめられてて」、「男と女にレイプされたことあるんです」、「今年の目標は友達を作るです」などのヘビーな告白を煽りVの中で重ねた後にする、そのネタの面白いことといったら!


実際言ってることはフリーザ様のモノマネとか、「オチンポどんでん返し」とかどうしようもないことなんですが、こっちは煽りVによって「芸人さんの背負ってるもの」に感情移入させられちゃってるもんだから、実際目の前でで芸人さんが体を張って頑張っているという行為が、凄く神々しい、重たいものに見えてくる。煽りVが焼き付ける生のリアリティが、いつもは何となく見過ごしてしまう芸人さんのネタに求心力を生む。これはやっぱり凄いことだと思います。ネタも面白く見れたんですが、それ以上に出演芸人さん達が人生をさらけ出してまで本当に人を笑わせたいと思っているという、その情熱が感じられたのがほんと素晴らしいし、刺激になりました。感動して出演してた芸人の「楽しんご」に、握手とか求めちゃってましたからね。「あらびき団いつも見てます」って。そんなに見てねぇのに。



楽しんご



決して完成度が高いイベントではなかった気がするんですが、短い準備期間でここまで人生を感じさせてくれる気持ちいいイベントを作れるマッスル坂井って人のポテンシャルはやっぱり凄い! あとはほんと、何事もライブで感じるっていうのは大事だなとつくづく思いましたね。ライブに行かなきゃ楽しんごのデカさとかは一生わからないんだもの。楽しんご、びっくりするぐらい背高いよ! まぁそんなの別に感じたくねーって人が大半でしょうけど、でも自分にとって綺麗な情報が本当に有益かなんてわからないわけですし、久しぶりにこういうライブに行くと、なんか泥だらけになって遊んで帰ってきたみたいな充足感がありますね。免疫力もきっと上がってるはずなんで、今年はほんと色んなものの免疫を上げる年にしたい!